清水寺(宮野下恋路)に建立した、
「淸水晩鐘」の山口十境詩の詩碑の除幕式が
2008年5月12日に行われました。


山口十境詩 の詩碑建立は、
大内文化まちづくりプロジェクト実行委員会が主催している事業です。

大内弘世のとき応安6年(1373)山口に滞在した明使趙秩が
山口の名勝十ヵ所を選んで詩を詠んでいます。
その「山口十境詩」を碑に刻み、大内文化を再認識し、市民やここを訪れる
人々の目に見える形に表現していくことが目的です。


山口十境の詩
一、清水の晩鐘(宮野下恋路)
二、氷上に暑を滌く(大内氷上)
三、南明の秋興(大内御堀)
四、泊瀬の晴嵐(宮野江良)
五、猿林の暁月(古熊)
六、象峰の積雪(大内川向)
七、虹橋、水に跨がる(天花)
八、鰐石に雲を生ず(鰐石)
九、梅峰の飛瀑(法泉寺)
十、温泉の春色(湯田)


2003年度に「温泉春色」の詩碑の建立し、
「淸水晩鐘」は7つ目の詩碑となりました。

除幕式では、当寺を管理されておられる
神福寺住職による祈願法要が執り行われました。







「淸水晩鐘」《清水寺 宮野下恋路》
暮雲疎雨欲消魂
獨立西風半掩門
大内峯頭淸水寺
鐘聲驚客幾黄昏

清水の晩鐘《宮野下恋路》
暮雲疎雨、魂消えんと欲す
独り西風に立てば、半ば門を掩ざす
大内峰頭、清水寺
鐘声、客を驚くすことに幾黄昏



清水寺は山号を花瀧山と称し、
千手観音菩薩を本尊とする真言宗の寺です。
縁起によると、平城天皇の御代(806~809)の創建と伝えられ、
山口盆地で最も古い寺といえます。
境内には、山口県指定文化財が三件あります。
一、清水寺観音堂 昭和四二・一・一七指定
二、清水寺山王社本殿 昭和四一・六・一〇指定
三、木造金剛力士像 昭和五六・三・二四指定
(説明案内板より抜粋)